映画「グリーンブック」の舞台!アメリカ南部ルイジアナ州の歴史と食の旅

ロードムービー

2018年に公開された映画「グリーンブック」は、アメリカ南部が舞台のロードムービーで、ロケ地は主にアメリカ南部のルイジアナ州です。この映画は実話を基にしたヒューマンドラマで、公開時には大きな反響を呼びました。

映画に登場するのはニューヨークやサンフランシスコなどの大都会ではなく、アメリカ南部の地方。歴史的な建造物が多く、生きた歴史資料ともいえるロケ地が多いのも特徴。今回はこの映画のロケ地を通して、アメリカ南部ルイジアナ州の歴史と食の魅力をお伝えします!

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あらすじ

舞台は1962年のアメリカ。高級ナイトクラブの用心棒トニーは、クラブの改装工事でしばらく仕事にあぶれてしまった。そんな中、友人から「暇ならいい仕事がある」と情報をもらう。あるミュージシャンの2ヶ月間のコンサートツアーに、ドライバー兼ボディガードとして同行するというもの。

依頼者は黒人ピアニストのドクター・シャーリー、天才として有名な人物。実は黒人嫌いのイタリア系移民トニー。ドクター・シャーリーに雇われることを最初は迷ったものの、割のいい仕事だと自分に言い聞かせた。

黒人差別の激しいアメリカ南部を、繊細で気難しい天才黒人ミュージシャンと巡る2カ月の旅。トニーは無事に彼を守り、仕事を終えられるのか…?

主な出演者

監督:ピーター・ファレリー

出演:ヴィゴ・モーテンセン(トニー・“リップ”・バレロンガ)
マハーシャラ・アリ(ドクター・ドナルド・シャーリー)
リンダ・カーデリーニ(ドロレス・バレロンガ)
ディミテル・D・マリノフ(オレグ)

主人公のトニーを演じたのは、「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴルン役で有名となったヴィゴ・モーテンセンです。いかにも北欧的なルックスのヴィゴは、イタリア系移民のトニー役を引き受けるべきか、ずいぶんと迷ったそうです。

しかし、すさまじい役者魂を持つヴィゴ・モーテンセン。トニーの役作りのためになんと約20キロの増量を行いました。映画のワンシーンであるホットドッグ大食い大会では、本当に15本のホットドッグを平らげたそうです。

映画の舞台・ロケ地

映画「グリーンブック」のロケ地は主にアメリカ南部のルイジアナ州です。

ザ・クローバー・グリル

あれ?こんな建物は映画にあったかしら?と思った方、重要なのはこの建物の中身です。ここクローバー・グリルではトニーのホットドッグ早食い勝負が撮影されました。

作中ではニューヨークのリトル・イタリーにあるダイナーという設定ですが、ニューオーリンズの店で撮影したそうです。観光地として有名なバーボン・ストリートにありますので、気になったらぜひホットドッグを食べに行ってみて。近くにはニューオーリンズのブゥードゥー歴史博物館もありますよ!

ミス・アンズ・ファストフーズ

ミス・アンズ・ファストフーズ(Miss Ann's Fast Foods)は、トニーが妻宛ての手紙を書くために立ち寄ったお店です。

朴訥なトニーの代わりに、ドクターがラブレターの文面を練るという印象的なシーンがあります。

ここは地元で人気なファストフード店で、口コミでの評価はかなり高いです。特にフライドチキンがおいしいと評判になっています。



ホーマスハウス&ガーデンズ

ホーマスハウス&ガーデンズ(Houmas House and Gardens)は、ドクターのピアノコンサート会場として登場したロケ地です。トニーはここで初めて彼の演奏を聴き、その才能に圧倒されます。

この施設は200年以上も前に設立されたもので、緑に覆われた美しい庭園が特徴です。ホテルやレストランとして利用できるほか、結婚式会場として使われる場合もあるそうです。

ザ・ルーズヴェルト・ホテル

ルーズヴェルト・ホテルは創業125年という老舗ホテルで「ドン・シャーリー・トリオ」による素晴らしい演奏が繰り広げられたロケ地です。ニューオーリンズ中心の大通りカナル・ストリートとルーズヴェルト通りの交差点近くにあり、同地を代表する歴史的建造物です。

ニューオリンズらしい、ヨーロッパの濃厚な香りがするホテルですね。

演奏が撮影されたのは「ブルールーム」と呼ばれるエンターテイメントのためのホール。ここにはジャズ界のレジェンドたちがひっきりなしに訪れて演奏していたそうです。現在でもジャズの演奏があるそうなので、運が良ければ素晴らしいジャズとカクテルを楽しむこともできますよ!

アロハ・モーテル

ドクターが黒人専用宿に宿泊していたシーンのロケ地、アロハ・モーテル。ニューオーリンズのジムコ・ロードの突き当りにあったモーテルで、さびれた雰囲気が映画人に愛され、いくつもの映画のロケ地として利用されました。

現在は廃業し、建物はすべて壊されてしまい更地となっています。



周りの観光スポットやツアー

ルイジアナ州はもともとフランス領で、その面影を残した場所が数多くあります。今回はそのうち3ヶ所を紹介します。

セントルイス大聖堂

セントルイス大聖堂はルイジアナ州で最も歴史のある教会で、ルイジアナのシンボル的な存在です。

13世紀のフランス王ルイ9世に捧げた教会であり、「セントルイス」という名前の由来になっています。

礼拝や結婚式などのイベント時を除き、見学可能となっています。天井には聖書の物語を描いたフラスコ画があり、ロココ調の祭壇などの荘厳な装飾はとても見ごたえがあります。

フレンチ・クオーター

フランス植民地時代の雰囲気が感じられる歴史ある地区です。

生鮮食品や土産物など様々なものが手に入るフレンチ・マーケット、

多くのバーが立ち並び、様々なジャンルの音楽が聴けるバーボン・ストリート、

アンティークショップやギャラリーが数多くあるロイヤル・ストリートなど、多くの人気スポットが集まる地区となっています。

この場所を歩きながら街並みを見ているだけで映画の主人公気分ですね!?



オークアレイプランテーション

アメリカ南部ならではの大農園であるプランテーションの邸宅です。その名の通り、オーク(樫)の木が生い茂っており、大豪邸へとつながる道にはオークがトンネルのような美しいアーチを描いています。

豪邸の見学だけでなく、このプランテーションで労働させられていた黒人奴隷の生活について学べる展示もあり、景観を楽しむだけでなく、アメリカの歴史も学べる場所となっています。

レストランや宿泊できる施設もあり、人気のスポットとなっています。



現地の食べ物・おみやげ

それでは、ルイジアナ観光には欠かせないグルメを紹介していきます!

ガンボ

ガンボとはオクラのこと。オクラをじっくり煮込んだトロトロのスープをライスと一緒に食べる料理もガンボといいます。

ニューオーリンズの「ガンボショップ」のガンボは世界的に有名です。クレオール料理の専門店です。クレオール料理とは、アフリカ料理、南米料理、フレンチ、イタリアンなどの影響を受けたアメリカ南部の食文化のことです。

セント・ルイス大聖堂からすぐなので、観光のついでにペコペコのお腹も満たせます!

ジャンバラヤ

「ガンボショップ」の提供するメニューのなかで、もうひとつポピュラーなのは「ジャンバラヤ」です。スペイン料理のパエリアに似ているのですが、辛い炊き込みご飯というイメージ。サフランも使いません。

肉や野菜といった具材がふんだんに使われており、食べ応えのある料理となっています。



ブーダンソーセージ

ブーダンソーセージは、ルイジアナの隠れグルメです。普通のソーセージとは違い、米やピーマンなどの具材も腸詰にされています。香辛料も使われているので、パンチの効いたスパイシーな味わいで病みつきになること間違いなしです。

「ドンズ・スペシャルティ・ミート」はブーダンソーセージの有名店です。様々な食材と組み合わせてその味を楽しむことができます。

いくつか店舗がありますが、どれも車がないと市街地からは移動が難しいかも知れません。テイクアウトもしています。



交通機関

ルイジアナ州のルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港(MSY)へは、日本からの直行便はありません。ここでは、経由便の一例を紹介します。

成田空港(NRT)~11時間20分~ダラス・フォート・ワース国際空港(DFW)~1時間25分~ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港(MSY)

まとめ

アメリカの南部ルイジアナ州には、歴史情緒を満喫できるスポットがたくさんあります。ニューヨークやロスといった大都会では知ることのできない、ディープなアメリカ文化を楽しめそうですね!ルイジアナ州を旅行する際の参考にしてみてください♪

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