映画「この世界の片隅に」は2016年に公開されたアニメーションです。戦時中の人々の日常をほのぼのとしたタッチで描いており、その完成度の高さから多くの話題を呼んだアニメーション作品です。
この記事では、映画の舞台となった広島県・呉市の聖地巡礼スポットや、周辺のおすすめ観光地、呉でしか食べられないご当地グルメを紹介していきたいと思います!
あらすじ
絵の描くことが好きな18歳のすずは軍港の街、呉(くれ)へ嫁ぎます。新婚生活とはいいながら、戦時中で物や食糧が少なくなっていく毎日。やがて戦況は激しさを増し、すずたちの住む呉にも影を落とすようになります…。
戦時下の日本を描く本作は、食料配給が減っていくなかで工夫をこらして食事を作るなど、戦争に負けず前向きに生きようとする人々が明るいタッチで描かれています。しかしそれだけに、彼らの日常が壊れていくシーンは見ていてつらいものが…。
戦争によって失われたもの、気づくべきことが、観客席まで痛いほど伝わってくる、素晴らしい映画です。第40回日本アカデミー賞で、最優秀アニメーション作品賞を受賞。国内外から高い評価を受けています。
主な出演者
監督:片渕須直
声優:
のん(北條すず/浦野すず)
細谷佳正(北條周作)
稲葉菜月(黒村晴美)
尾身美詞(黒村径子)
小野大輔(水原哲)ほか
主人公すずを演じたのは監督からの熱烈なオファーにより起用された、女優ののん。すずの雰囲気にぴったりの声でまさに適役でした!
劇中で話されている広島弁がとても可愛かったのですが、アフレコの際はやはり苦労したとか。方言習得のために、日常的にも広島弁を話すようにしていたのだそうです。
映画の舞台・ロケ地
映画の舞台となった広島県呉市。登場する建物の中には今も現存する物もあり、多くの映画ファンが聖地巡礼に訪れています。
聖地を早速みていきましょう!
三ッ蔵
すずの住む家から呉の中心部へ歩くシーンに登場する建物・三ッ蔵。
江戸時代後期に建てられたこちらの建物は戦禍を免れ、映画の中とほとんど変わらない姿で現存しています。
国の重要文化財に指定されていますが、現在も住宅として使用されているのだそうです!
アクセス…JR呉駅より徒歩25分 広島電鉄バス「東中央4丁目」より徒歩4分
美術館通り
美術館通りは、呉市市立美術館へと続く赤レンガの美しい通りです。
通りには18点もの彫刻が点在しており、「美術館通り」の名にふさわしい場所となっています。美術館通りの突き当たりにある階段は、すずが義父の見舞いに海軍病院へ向かった際の場所で、映画の雰囲気がそのまま残っています。
付近には時計台の美しい「入船山記念館」があり、世界第二次大戦時の呉の様子を知ることができます。聖地巡礼と合わせて訪れてみるのも良いかもしれません。
アクセス…広島電鉄バス(坪の内経由)鍋桟橋行き「入船山公園」下車すぐ
周りの観光スポットやツアー
かつては軍港として栄えた呉市。現在でも海上自衛隊の基地があったり、造船業が盛んだったりと、海と関わりの深い街なんです。
市内には当時の港について詳しく知ることができたり、瀬戸内海を楽しめる場所が満載!聖地巡礼と合わせ、ぜひ訪れて欲しい観光地を紹介します。
大和ミュージアム
大和ミュージアムは呉の明治以降の歴史と、造船をはじめとする科学技術を紹介しています。
この博物館の名前は、呉で建造された世界最大の戦艦「大和」から取られています。
ミュージアム内には、全長26.3mもある10分の1スケールの戦艦「大和」が展示されています。映画でも、呉港に到着した戦艦大和の大きさにすずが驚いていましたね!
住所…広島県呉市宝町5-20
アクセス…JR呉駅より徒歩5分
開館時間…9:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日…火曜日
音戸の瀬戸公園
平清盛が切り開いたという伝説のある海峡、音戸の瀬戸。
音戸の瀬戸公園からは、本土と倉橋島をつなぐ真っ赤な音戸大橋を眺めることができます。公園内には桜やツツジがあり、春には多くの観光客が訪れます。
アクセス…広島電鉄バス 阿賀音戸の瀬戸線(見晴町ゆき)「音戸大橋上」バス停下車すぐ
架橋記念公園
豊島大橋の開通記念にともない造られた公園です。この公園の目玉は…日本一のジャングルジム!!
その佇まいはまるで要塞のよう…。ところどころに足場が設けられているため、ジャングルジム内で鬼ごっこをする子供たちも多いようです。
呉港からは少し離れていますが、是非訪れてみてはいかがでしょうか?
アクセス…JR広島駅又は呉駅前バス停から「とびしまライナー(豊・豊浜方面行き)」乗車、「立花港」バス停下車、徒歩約15分
とびしま海道
とびしま海道は瀬戸内海西部と安芸灘の7つの島を結ぶ道路です。橋からの景観が良く、サイクリングを楽しむ多くの人が訪れます。
かつては中~上級者向けサイクリングロードと言われていたのですが、近年はレンタサイクルやゲストハウスなどの設備が増えて、サイクリング初心者でもチャレンジしやすい環境が整っています。
配車OK、乗り捨てOKのレンタサイクルもあるので、気軽に挑戦できそうです!
現地の食べ物・おみやげ
呉には、ここでしか食べられないご当地グルメがたくさん!
どれを食べようか悩んでしまいますね!
呉ハイカラ食堂
呉ハイカラ食堂は昭和を思わせる懐かしい雰囲気の食堂。こちらで食べて欲しいのは、呉名物の海軍カレーです!
艦船内でも使用されているプレート皿の上には、こだわりのカレーがたっぷり!その他にも、戦艦霧島で考案されたクジラカツレツや、呉で初めて作られたという「元祖肉じゃが」など、おかずも盛り沢山です。
その他にも旧海軍で提供されていた料理を再現したメニューが豊富に揃っています。
営業時間…11:00〜15:00
休業日…火曜日
うどん屋だし道楽
この自販機、見たことありますか?だしだけが販売されている自販機「だし道楽」。テレビでも度々取り上げられて有名になりましたよね。
全国に出没しているこちらの「だし道楽」は広島生まれです。
呉市にはだし道楽の製造元が運営している直営のうどん店がありますのでぜひお立ち寄りを!呉市名物細うどんを上質なあごだしでいただくことができます。
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一番人気は牛ホルモンをじっくり揚げた油かすののった「かすうどん」!
全国でもここでしか味わえない絶品メニューです!
住所…広島県呉市警固屋4丁目23-1
営業時間…10:30〜14:30
休業日…第2・3金曜日
珍来軒
珍来軒は呉冷麺発祥の店として知られており、地元の人々だけでなく観光客も多く訪れています。
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呉冷麺は、呉ご当地麺。平打ちの太麺に甘酸っぱいスープが特徴的な冷やし麺です。卓上の酢辛子や黒酢で味を変化させて食べるのも呉ならでは!地元に愛されてきた料理を味わってみてください。
営業時間…11:30〜15:00(売り切れ次第終了)
休業日…火曜日
交通機関
呉市の観光には路線バスがおすすめ。
市内中心部を回りたい方には「1Day呉パス」(大人500円)がお得です!
さらに広範囲を観光したい方は、呉市エリア全線が乗り放題になる「一日乗車券」(大人1300円)を購入すると良いでしょう。
広島市からは、呉行きのクルーズフェリーも運行しています。
こちらのフェリーでは2020年8月に新造船が就航したばかり!快適な瀬戸内海の旅を楽しめます。
オススメのホテル
屋内の施設はもちろん、アウトドアも楽しめる呉市。比較的過ごしやすい春・秋や、海水浴のできる夏がおすすめですが、広島に修学旅行生が多く訪れる時期、夏場は帰省の時期とも重なります。遠方から訪れる予定の方は、事前の交通手段の予約を欠かさないようにしましょう。
さらに瀬戸内の絶景を楽しみたい方には、こちらの宿泊もおすすめ。
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広島県を代表するビーチ「県民の浜」にあるドーム型コテージかまがり。まるで地中海の島へ来たような美しさですね!
海水浴はもちろん、手ぶらでBBQを楽しむこともできちゃいます!アウトドア好きの方にぴったりの宿泊施設ですよ♪
まとめ
「この世界の片隅に」の舞台、呉のロケ地情報、観光スポット、グルメ情報をご紹介しました。聖地巡礼と合わせて、市内の観光地も巡ってみたくなってしまいましたね!?映画が好きな方も、記事を読んで興味が湧いた方も、すずさんの暮らした街へぜひ足を運んでみてくださいね。
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