映画「ダンケルク」のロケ地、英仏海峡の街ダンケルク

戦争映画

2017年公開の映画「ダンケルク」は、クリストファー・ノーラン監督が、第二次世界大戦の連合軍脱出劇を史実に基づいて描いた映画です。当時の救出作戦を極限までリアルに再現した映画として注目されました。

映画のロケ地となったフランス北部の港街ダンケルクは、目を見張る広大なビーチが広がり、市街にはレンガで作られたフランドル地方独特の建物が連なります。世界遺産に登録された荘厳な聖エリギウス教会の鐘楼など、戦争映画で有名となったダンケルクの平和で美しい素顔を旅します!

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あらすじ

舞台は第二次世界大戦。ドイツ軍の猛攻に敗退したイギリスとフランスの連合軍将兵40万人は、フランス北端の街ダンケルクに追い詰められ、撤退を余儀なくされていた。

イギリスのチャーチル首相は軍艦だけでなくフェリーや漁船など、あらゆる船をダンケルクの防波堤と浜辺に集め、兵士をイギリスに送還させるための「ダイナモ作戦」を開始する。はたして兵士たちは全員無事にダンケルクから脱出できるのか…。

ドイツ軍によってフランス北端の街・ダンケルクに追い詰められた連合軍兵士たち40万人の運命と、兵士の救出に挑んだ者たちの活躍を描きます。

主な出演者

出演:
フィオン・ホワイトヘッド
トム・グリン=カーニー
ジャック・ロウデン
ハリー・スタイルズ
アナイリン・バーナード
ジェームズ・ダーシー
バリー・コーガン
ケネス・ブラナー
キリアン・マーフィ
マーク・ライランス
トム・ハーディなど

監督:クリストファー・ノーラン

映画の舞台とロケ地

映画で描かれるダンケルクは戦時中とあって、あちこち破壊され暗いイメージがありましたが、現在はカラフルでレトロな建物が建て並んでいます。

ベル・ラード通り

冒頭のバリケード戦は住宅街のベル・ラード通りで撮影されました。住宅街を抜けて海へと続く細い道路です。古い町並みをほうふつとさせる建物も残っています。

平和になった今でもダンケルクのいたる所に「ダイナモ作戦」に関する説明や、第二次世界大戦時の写真が掲げられています。

マロ・レ・バンのビーチ

映画のラストに描かれる救出作戦のロケは、広大なマロ・レ・バンの海岸エリアと防波堤が舞台でした。現在のマロ・レ・バンは、リゾート感にあふれたエリアとなっています。駅から海岸までは30分位ですので、散歩するのにちょうどいいですね。

このビーチは細かい白砂が実に美しいのですが、広がる水平線を見ていると追い詰められ救出を待つ兵士の気持ちになりそう。

ビーチから一段上がった遊歩道には、カラフルでレトロなデザインの可愛らしいビーチハウスが立ち並んでいます。



ミラー・ブロックハウス

ミラー・ブロックハウスは静かなレフランクク・ビーチにある不思議なアート。第二次世界大戦で建設されたナチスの砲台跡に、現代美術家たちが鏡を貼り付けたそうです。

ダンケルク1940博物館

ダンケルク1940博物館には、ダイナモ作戦当時の写真や映像だけでなく、兵士たちの服装や実際に使われたドイツ兵の兵器などさまざまな展示物があります。

ドイツ軍がどれだけダンケルクに迫ったか分かる侵攻地図など、詳しい歴史資料を見る事もできます。



周辺の観光スポット

ダンケルクは港街として豊かな海の歴史を持っています。港の物語を伝える港湾博物館なども訪ねてみてください。

ダンケルク港湾博物館

ダンケルク港湾博物館は、港町ダンケルクの歴史を知ることができる博物館です。じっさいに船員が使っていたハンモックや船内の設備などが見られます。

フランス最大級の帆船が海に浮かんでおり、これも展示の一部だそうです。夜にはライトアップされて美しい姿を見せてくれます。

 

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聖エリギウス(聖エロイ)教会

ダンケルクの街の中心部にある聖エリギウス教会は、二度の世界大戦でほとんど破壊されましたが、戦後に再建されました。教会入口のレリーフや優美なファサードが印象的!

教会の入り口の道を隔てた向かい側は、ユネスコ世界遺産にもなっている鐘楼があります。塔の下部には大戦の戦没者のための慰霊碑があります。

聖エリギヌスは聖エロイともいい、フランス語ではサン・エロアと発音されます。フランスの聖人のひとりで、金細工の天才職人でした。王から得た報酬で異教徒の奴隷たちを解放し、罪人のさらされた遺体を葬ったりした優しい聖人だったそうです。異なる文化に寛容な聖人のおひざ元が国際的な激戦地になったのは歴史の皮肉ですね。



現地のグルメ

ダンケルクは港町なので魚介類が豊富でシーフードレストランがたくさんあります。地元の味はフレンチをベースとしたシーフード料理ですが、フランドル地方に近いためベルギー料理の影響も受けています。

 

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地元のNo.1レストラン「Le Gabian」は花を使った美しい盛り付けと野菜たっぷりの美味なフレンチが人気のお店です。

 

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色彩豊かな「ダンケルクカーニバル」

毎年1月から3月にかけて開催される「ダンケルクカーニバル」は、世界でもユニークなカーニバルの1つです。

 

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カラフルな衣装を身に着けた、4万人もの地元市民や観光客が市庁舎前の小さな広場に詰め込まれ、その群衆に生の「ニシン」が市庁舎のバルコニーから投げ込まれるのです。そのニシンを生で食べる人もいるとか、いないとか。港町ダンケルクならではの世代を超えて受け継がれてきた伝統の祭りです。



おすすめのベストシーズン

フランスは北部の海洋性気候と南部の地中海性気候とに分かれていますが、フランス旅行のベストシーズンはずばり「夏」です。ダンケルクがある北部も、夏はカラッとした暑さと晴天率の高さ、日の長さを考えると一番過ごしやすい季節です。北部の冬は、平均気温は約5度となり、寒くてどんよりとした日が続くようです。

まとめ

ダンケルクを指揮したクリストファー・ノーラン監督は、DCコミックの実写版バットマンシリーズ「ダークナイト」でも有名。アクションを撮るのは得意な監督のはずなのに、ダンケルクでは兵士たちの脱出サバイバルを通し、ひたすらリアルな戦争体験を再現しました。現在のダンケルクは海からの夕焼けが美しい街で、海岸に立つとこれからもこの平和が続くように祈らずにはいられません…!

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